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「追い出し屋」に全て奪われた55歳男性の苦悩 !!

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「追い出し屋」に全て奪われた55歳男性の苦悩 !!

 家賃滞納などを理由に住人を家から締め出し、家財道具まで撤去する「追い出し屋」。

 判決では、家財を撤去したことを「刑事において窃盗罪または器物損壊罪に処せられるべき行為」と指摘した。

 追い出し屋の手口ですが、こういったものがあります。家の入り口の扉に、周りや他の人達からも確認できるようにわざと督促状を掲示します。

 入居者の住居に勝手に侵入し、何の断りも無しに家財などのものを処分します。

 玄関の鍵を法的な手続きも踏まずに、交換や追加をして、入居者を住居から追い出します。こういった手口を追い出し屋は使います。

 これらの手口は全て、住居侵入罪や窃盗罪、名誉毀損罪などといった、れっきとした犯罪行為です。

 追い出し屋については罰する法律がなく、刑事罰の可能性にまで言及するのは珍しいという。

 追い出し屋の手口はどのようなものでしょうか?

 家賃を滞納してしばらくすると、脅迫的あるいは暴力的な取立てが始まることが多いです。ほかの家に聞こえるような大声で怒鳴ったり、保証人でもない緊急連絡先に電話して脅し

たりとか。

 その後、鍵を交換するなどして部屋から締め出し、家財道具を処分してしまうという流れが一般的です。

東洋経済オンライン

 現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。

家賃滞納で住んでいたアパートから突然、締め出され、家財を撤去されるという被害に遭ったTさん(55歳)のケースに迫る。

 何かが違っている。家賃滞納でアパートを締め出されて1週間あまり。路上から、2階にある自室の窓を見上げたとき、違和感を覚えた。

入室を阻んでいた特殊な施錠具はすでに取り外されていた。

扉を開けると、室内はもぬけの殻。テレビに電子レンジ、食器、掃除機、衣類、布団、すべての家財道具が持ち去れていた。

 住んでいたアパートから突然、追い出され、家財を撤去されるという被害に遭った。

 専門学校を中退後、自動車部品やコンピュータ関連などいくつかの工場に勤務。長時間残業で体調を崩したこともあったが、いずれも正社員で、生活に困らない程度の収入はあった。

しかし、長引く不況で当時勤めていた工場が閉鎖、遠方への転勤か、退職を迫られる事態に。

この頃、母親ががんを、父親が認知症を発症したこともあり、仕事を辞め、アルバイトや日雇い派遣をしながら両親の面倒を見ることにしたという。

そして、相次いで2人を看取った後、遭遇したのがリーマンショックによる派遣切りである。

 派遣切りに遭い、賃貸アパートに移った後は、介護の仕事に就いて資格も取ったが、ストレスが多く、2年前、突然、持病の糖尿病が悪化。

いったん退職して1カ月ほど自宅療養した後、別の職場を探すつもりだったが、折悪しく、正規採用の求人が見つからなかった。

やむなく日雇い派遣で食いつないだが、交通費が自腹のうえ、仕事にありつけない日も多く、あっという間に、水光熱費の支払いにも事欠くようになり、2カ月分の家賃計8万円を滞納する状態に追い込まれたのだという。

 追い出し行為は一方的で、性急で、悪質だった。

 ある日の夕方、日雇い労働から帰宅すると、玄関に特殊な補助錠が設置され、部屋に入ることができなくなっていた。

驚いて、賃貸借契約時に大家側から契約するよう求められた家賃保証会社に電話し、すでに新しい仕事を見つけたことや、分割で家賃を支払う意思を伝えたが、対応した男は早急に8万円全額を払うよう求めるばかりで、それができない場合は家財を撤去すると告げてきた。

 「なーんで払えないんですかぁ」「そんなに待てませーん」という、終始こちらを見下した物言いに対し、家財の撤去は違法で、弁護士に相談すると語気を強めた。

すると、男は「そんなの知らない。勝手にすれば」と言って、一方的に電話を切ったという。「最初から追い出しありきの対応でした」。

 こうして着の身着のままでアパートから締め出された最初、ネットカフェや24時間営業のファストフード店を利用したが、所持金が底を尽いてからは、コンビニエンスストアや公園で夜を明かした。

食事は、スーパーの試食コーナーで空腹を満たし、「1日1食、食べたり、食べなかったりの状態」。

季節は初夏で、汗ばむ陽気の日もあったが、替えの洋服も下着も買えない。

歯磨きやヒゲ剃りは公園のトイレやデパートの障害者用個室トイレで済ませたが、次第に仕事に行くどころではなくなったという。

 それでも、そのときは「家財までは持っていかれないと思っていました」と言う。

ところが、郵便物を確認するためにアパートに立ち寄ったところ、窓にカーテンがないことに気がつき、確認すると、室内は空っぽ。締め出されてから荷物の撤去まで、わずか1週間あまりの出来事であった。

誰もが同じ被害に遭う可能性がある

 確かに、マスコミなどで話題になるのは、必ずと言っていいほど職員から高齢者への虐待で、高齢者から職員への暴言、暴力に関心が寄せられることはあまりない。

 介護業界で働き始めて10年たらず。

両親の面倒をみる中で、介護の仕事を身近に感じるようになったといい、きっかけは派遣切りによる失業だったが、転職は自然な流れだった。

身体機能が回復していく入居者を見るとやりがいも感じるという。

一方で、心身ともにしんどい仕事なのに、社会の評価は低く、報われない。

追い出し被害に遭う端緒となった糖尿病の悪化について、彼は「(入居者による暴言、暴力をきっかけとした)精神的ストレスが原因だったのではないかと思います」と打ち明ける。

 話を家賃保証会社による「追い出し行為」に戻す。

 はたしてこれは許される所業なのか。結論としては、住まいからの一方的な締め出しや鍵の交換、家財の処分は原則、違法である。

確かに、家賃を滞納したが、関連の現行法には、相対的に弱い立場にある借り主を保護する目的もあり、相当程度の事由や裁判所からの許可などがなければ、貸し主側は借り主を簡単に追い出すことはできない仕組みになっている。

もし、「滞納するほうが悪い」という自己責任論だけがまかり通れば、世の中は弱肉強食の無法地帯となり、ホームレスが急増することになりかねない。

 一方、家賃保証会社がかかわるトラブルは、リーマンショックの頃から増加しているとされる。

家賃保証会社は連帯保証人に代わって滞納家賃を肩代わりするほか、家賃の督促も行う。雇用や収入が不安定化する中で、アパートなどを借りる際、大家側から家賃保証会社との

契約も併せて求められるケースが増えており、これに伴い、一部業者による違法行為が横行しているのだ。

こうした業者は「追い出し屋」とも呼ばれ、社会問題となってきたが、直接的な法規制や監督制度はないのが実態である。

 必死の思いで家賃保証会社を相手取り、損害賠償を求める裁判を起こした。

結果は勝訴。

判決では、「(家財撤去行為は)窃盗罪または器物損害罪に処せられるべき」との文言まで勝ち取った。「家賃を払えなかった自分にも非があるけど、こんな一方的なやり方はおかしいと思ったんです」。

追い出し屋はなぜ野放しなのか?

 別の裁判でも家賃保証会社が敗訴する判決が相次ぎ、マスコミでも話題となり、一時は国会でも業界に対する規制や登録制度を盛り込んだ法案が審議された。

しかし、結局、法案は廃案となったまま、世間の関心もしだいに薄れていってしまったのだ。

「家賃を滞納した人は自分だけが悪いと思ってしまいがちです。今も、泣き寝入りしている人が大勢いると思います」。

  一貫して思慮深く、落ち着いた物言いをするケイタさんが「以前、消費者金融による強引な取り立てで自殺者が大勢、出たときは(業者を)規制する法律ができたのに、なぜ、追い出し屋は野放しなんでしょうか。自殺者が出ないと国は対策をしてくれないのでしょうか」

と問いかけてきた。彼は、このまま高齢化が進み、自分のように生涯独身で周りに頼れる家族がいない人たちが増えていけば、追い出し屋被害はいずれ取り返しがつかないほ

どに深刻化するだろう。

以上

  追い出し屋は、暴力団関係者!!

 

 

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