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これでは帰還できません!!

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これでは帰還できません!!

旅立てば帰還することが出来ません!!

ZOZO前澤氏を月に送る巨大ロケット、写真から読み解く製造工程とその先進性

Dave Mosher スペースXのBFRの予想図。打ち上げブースターを切り離したところ。© スペースXのBFRの予想図。打ち上げブースターを切り離したところ。 イーロン・マスク氏は、新たに貴重な予想図や写真を公表した。これらの画像からは、スペースXの火星を目指す宇宙船BFRの製造方法を垣間見ることができた。

9月17日(現地時間)、マスク氏は同社の「ビッグ・ファルコン・ロケット(Big Falcon Rocket:BFR)」で月周回旅行を行う最初の搭乗客はZOZOTOWONを運営する前澤友作氏と発表した。また、この発表イベントでマスク氏は、ロケットの新たな予想図と、ロサンゼルス港に同社が作った巨大なテント内での作業工程の写真を数枚公開した。

スペースXのロケット製造に関して、新たな詳細が明かされたのは4月以来。この時はマスク氏がインスタグラムに同社がBFRの製造に用いている長さ40フィート(約12メートル)、直径30フィート(約9メートル)のシリンダー状の装置の写真を投稿した。

「惑星間飛行が可能な宇宙船BFRを作るための、当社のメインの製造ツール」とマスク氏はインスタグラムに記した。

マスク氏がインスタグラムに投稿した写真。スペースXがBFRの製造に使っているツール。©  マスク氏がインスタグラムに投稿した写真。スペースXがBFRの製造に使っているツール。

航空宇宙業界の専門家は、今回新たに公開された写真から、BFRの製造方法やプロジェクトの進捗状況について、新たな情報を読み解くことができたと語った。

「開発中のハードウエアについて多くの情報を公開することは、ロケット開発に関わる民間企業、あるいは政府機関でも異例のこと。だがマスク氏は、多くの人たちと自分の思いを共有したかったのだろう」とティール・グループ(Teal Group)のシニア・スペース・アナリスト、マルコ・カセレス(Marco Caceres)氏は語った。

「マスク氏はスペースXと一心同体。だから、素晴らしいハードウエアができたら、マスク氏は皆に見て欲しい。できる限り情報を公開しようとしている」

製造工程の新しい画像から分かること

BFRは、39階建ての建物に相当する高さを持つ打ち上げシステムで、2つのパーツに分かれている。全長180フィートの宇宙船と、宇宙船を軌道に乗せるための230フィートのロケットブースター。

マスク氏は、宇宙船はシステムの中で製造が「最も難しい部分」で、そのため同社は宇宙船の試作を先に行っていると語った。

マスク氏の構想では、火星を目指すBFRは、まずは宇宙船を地球周回軌道に乗せ、軌道を回っている間に燃料の再補給を行う。そしてエンジンを点火して宇宙空間へと飛び立ち、火星に着陸する。火星滞在後には、再びエンジンに点火して火星を離れ、地球に帰還する。100%再利用可能な設計になっているため、理論上、この工程を何度も繰り返すことができる。

マスク氏は2016年、スペースXはこのシステムを「先進的なカーボンファイバーをメインに」製造していると述べた。カーボンファイバーは鉄よりも強く、重量は鉄の5分の1。

9月17日のイベントでマスク氏が公表した画像の1つには、内部を見ている作業員とともに巨大な筒状のものが写っていた。筒の開口部はスポークで強化され、壁面には細かく補強材が入っていた。これは、マスク氏が4月にインスタグラムに投稿した筒状のツールの内部で、ツールはマンドレル(mandrel)と呼ばれる。

ロボットがマンドレルにカーボンファイバーのテープを何重にも巻き付け、直径30フィート(約9メートル)の宇宙船の「胴体部」を作り上げる。

そして、カーボンファイバーに、接着剤のようなエポキシ樹脂を染みこませ、熱を加えることで、複合材を硬化させ、強度を増す。

BFRのカーボンファイバー複合体でできた胴体部を作るためのツールの内側。© SpaceX BFRのカーボンファイバー複合体でできた胴体部を作るためのツールの内側。

下の写真も、マスク氏が9月17日に公開したもの。硬化作業の後、マンドレルを外したBFRの胴体部が写っていた。

「これは、新しいカーボンファイバー素材で作られた、初めてのBFRの機体/燃料タンク部分」

左側に一部が見えている丸いドーム状のものは、同じくカーボンファイバー複合体で作られた燃料タンクのようだ。

BFRの胴体部になる筒状のカーボンファイバー複合体。© SpaceX BFRの胴体部になる筒状のカーボンファイバー複合体。

カーボンファイバー・テープの多くは、炭素繊維を布状に織り上げて作られている。だが、南カリフォルニア大学の化学、航空宇宙、機械工学の教授、スティーヴ・ナット(Steve Nutt)氏は、スペースXがマンドレルを包む工程で使っているテープは、織り上げられていないテープと考えているとBusiness Insiderに語った。

ナット教授は織り上げられていないテープは、構造物の強度を落とす原因となる捻れやシワができる可能性が少なく、「最高レベルの剛性と強度」を発揮すると語った。また、スペースXはカーボンファイバーを最大限に使用し、相対的にエポキシ樹脂の使用量を減らしているとも語った。

ナット教授は「彼らの手法は、極めて優ている」と語った。

カーボンファイバーは、加熱、硬化させる際に、大きな圧力をかける必要がある。そのためにスペースXは非常に大きなビニール袋のようなものをかぶせ、中の空気を抜くことで重ねられたテープを圧縮しているとナット教授は考えている。

しかし、その加熱方法は分からないと述べた。

「炉に入れて加熱するには大き過ぎるので、『ブランケット型のヒーター』のようなものを使っているのかもしれない」

「マスク氏はNASAに挑戦状を叩きつけている」

航空宇宙業界を何十年も見てきたカセレス氏は、今回公開された新しい写真は、プロジェクトの巨大さを強調したと語った。

「エンジニアリングの観点では、これはサターンV型ロケット以降、最大の挑戦と言えるだろう」とカセレス氏はNASAがアポロ計画に使用したロケットを引き合いにして語った。

「私がこれまで見てきたものは、どれも、ほんのわずかもこの規模に及ばない」

ビリオネアのジェフ・ベゾス氏のロケット企業ブルーオリジン(Blue Origin)が開発中の再利用可能な大型ロケット「ニューグレン(New Glenn)」も足元にも及ばないとカセレス氏。

カーボンファイバーで作られたBFRの胴体部の内部に立つ前澤友作氏。© Yusaku Maezawa/Twitter カーボンファイバーで作られたBFRの胴体部の内部に立つ前澤友作氏。

こうした写真を公開することは、一般の人たち、そして潜在的な投資家に、マスク氏の真剣さを伝えることになるとカセレス氏は考えている。

カセレス氏は以前、BFRの開発費用は約50億ドルと見積もった。これは、前澤氏の月旅行の発表の際に、マスク氏が明かした金額と同じだった。

「マスク氏は投資家を探している。なぜなら、彼はジェフ・ベゾス氏ではないから。ベゾス氏はおそらく、自分自身で開発費用を賄うことができる」とカセレス氏。

「だがマスク氏の資産はベゾス氏には及ばない。宇宙船の一部を作り、公開することで、投資家を探すことができる。ハードウエアの制作過程と、それがいかに巨大なのかを見れば、人々は『これは本気の計画』と分かる」

BFRを使った2023年の月周回ミッション(前澤氏は「#dearMoon」と呼んでいる)が成功すれば、スペースXの能力についての、NASAへの大きなメッセージとなるだろう。

「人目を引くための無謀な試みには見えない。試験飛行のように思える」とカセレス氏。

スペースXは、NASAの「商業乗員輸送開発(Commercial Crew Development:CCDev)」プログラムから多額の助成を受けた。CCDevは、NASAが民間企業と提携し、国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を送るシステムを開発する計画だった。つまり、マスク氏がBFRの開発においても、再びNASAから注目(と資金)を得ようとすることは納得がいく。

現在、NASAはスペース・ローンチ・システム(Space Launch System:SLS)と呼ばれる大型ロケットの開発を進めている。開発費は200億ドル以上、また再利用できないため、1回の打ち上げコストは10億ドル以上と言われている。

一方、スペースXのBFRは、一度、稼働すれば、燃料の再補給と打ち上げにかかるコストは数千万ドルに抑えられる。

「ある意味、マスク氏はBFRをNASAの顔に突きつけて、『SLSを作るなんて、どうかしている』と言っているようなもの」とカセレス氏はマスク氏とSLSについて述べた。

「マスク氏は高いカリスマ性を持ち、見せ方を心得ている。マスク氏は、NASAが長年にわたって、宇宙開発に対する大衆の興味を駆り立てようとし、常にアポロ計画の興奮を再現しようとしてきたことを知っている。だが、NASAは失敗している」

一方、マスク氏は、この点についてはすでにNASAを打ち負かしたと言える。

「マスク氏の宇宙船は、SF映画から飛び出してきたように見える。彼は話題を作ろうとしている。話題になれば投資家の関心を集めることができる」とカセレス氏。

仮にスペースXがBFRの開発に対して、NASAの資金を引き出せなかった場合、巨額の開発費を賄う資金源としては、スペース・ツーリズム、政府や民間企業との貨物や人工衛星の打ち上げ契約、そして同社の「スターリンク(Starlink)」計画などがある。スターリンク計画は、1万2000基の人工衛星を打ち上げ、全世界に高速インターネット接続を提供する計画。

「もう『マスク氏は口だけ』とは言えない。彼は短期間に多くのことを成し遂げた」とカセレス氏。

「10年前に見本市で、ボーイングや他の企業にスペースXについて聞くと、彼らはあきれた顔をして、こう言った。『長くは持たないだろう』と。だが今や、スペースXは業界のメジャープレーヤー」

© Business I ZOZO前澤氏が月に向かうロケットの「最終案」の詳細

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以上

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