渋野日向子の快挙は痛快!!
近来まれにみる攻防戦を乗り越えて優勝した渋野日向子の優勝という金字塔は、日本人に夢と希望を与えた!!
18番ホールの最後の一打を躊躇することなく放った度胸は、渋野日向子がただ者ではないことを表している!!
壮絶な鍛錬の成果であると推察できる・・・。
業界も大いに盛り上がっており低迷するゴルフ業界のカンフル剤となっただろう!!
凱旋フィーバー!渋野、全英Vボーナス&CM&マネジメント契約合わせ6億円超も女子ゴルフの「AIG全英女子オープン」で日本選手として42年ぶりのメジャー制覇を果たした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が6日、羽田空港着の日航機で帰国。凱旋(がいせん)会見に臨み、トレードマークとなった笑みを浮かべた。一躍、時の人となった“スマイルシンデレラ”には、CM出演のオファーが殺到することが確実。契約企業が多額のボーナスを支給することも判明し、6億円超のビッグマネーが転がり込む可能性も出てきた。
約300人が待ち受けた羽田空港の到着出口。午後3時6分に渋野が姿を見せると「シブコ~、おめでとう!!」と祝福の声が上がり、無数のフラッシュがたかれた。
「(ファンが待ち受けていることに)想像以上でビックリしました。英国に着いたときから日本に帰りたかったので、帰ってきてうれしいです」
「AIG全英女子オープン」を制し、1977年「全米女子プロ選手権」の樋口久子以来となる日本選手42年ぶりのメジャー制覇。羽田空港での凱旋会見には報道陣54社141人が集まった。
5日付最新世界ランキングで渋野は、46位から14位へジャンプアップ。来年の東京五輪代表入りに近づき「金メダルは自国開催なので取りたい。まだ、(代表に)選ばれていませんけど(笑)」と、メジャーに続く戴冠を宣言した。
渋野はラウンド中に笑みを絶やさず、海外メディアは「スマイルシンデレラ」と命名した。好感度は急上昇し、CM出演のオファーが殺到することは確実。契約企業からビッグボーナスが支給されることも判明した。
大手代理店関係者は「フレッシュで笑顔が似合う明るいキャラクターは稀有(けう)な存在。どの業種もいけると思います」と太鼓判を押す。CM1本のギャラは「いきなり8000万円を出すクライアントもいるのでは。一気に5、6本決まる可能性もある」と、トータルで4億円超えも十分にあり得る。
ただ、「しっかりとしたマネジメント会社が必要だ」と注文を付けた。渋野はTBS系列のRSK山陽放送と所属契約を結んでいるが、マネジメント会社とは未契約。会見の終了を待っていた事務所関係者は「20年に1人の逸材で、みんな欲しいはず。(宮里)藍ちゃん以来ですよ」と獲得に本腰を入れることを明言した。
米ツアー9勝の宮里藍さん(34)は渋野と同じ20歳時点で、サントリーと所属契約を結んでいたほか、ブリヂストンスポーツや日本航空など9社とスポンサー契約を結んでCMに出演していた。契約金の総額は推定4億4000万円。渋野は自身が「あこがれだった」という宮里さんと、同等の“価値”があることになる。今後の活躍次第では、藍ちゃん超えも夢ではない。
また、渋野はピンゴルフと用具契約、ビームスゴルフとウエア契約を結んでいるが、両社から多額のボーナスが支給されることも分かった。ゴルフの場合、契約企業からは優勝賞金と同額のボーナスが出るとされる。
優勝賞金67万5000ドル(約7300万円)を獲得した渋野は、“満額”なら2社で約1億5000万円。CM出演やマネジメント契約を合わせると6億円超ものビッグマネーを手にする可能性があり、まさにシンデレラストーリーだ。
「優勝した翌週の試合が大事なので、気負わずにいつも通りのプレーで頑張りたい」
次戦は9日開幕の「北海道meijiカップ」(札幌国際CC島松C)。渋野は7日、凱旋試合に向けて北の大地へ向かう。 (稲垣博昭)
【古閑美保の目】渋野日向子には天性の体の強さある!まだまだ通過点スポーツ報知/報知新聞社
渋野さんのプレーには人間の神秘を感じました。これほど力があるとは、本人も分かっていなかったと思います。自分に置き換えてみても、メジャーの優勝争いの中であんなに笑えない。人間って、すごいなと思いました。
3番での4パット後も強気にパットを打ち続けたことが素晴らしい。普通は怖くなってカップへ寄せにいきますが、彼女は違いました。18番のパットも入れることしか考えていない打ち方。外れたら2メートルはオーバーしていますが、こちらの方が入る確率は上がります。
スイングではインパクトで頭が右に残り、手首を返して球を運べます。手首が強いのでスピンのかかったボールが打て、手足の長さや体の大きさを生かしてボールを上からたたくことができます。
私の現役時代は不動裕理さんや宮里藍ちゃんがトップに君臨していましたが、外国勢と比べて体格には恵まれていませんでした。トップに上り詰めた要因は努力、プレーの再現性、ショートゲーム。でも渋野さんには持って生まれた体の強さがある。ゴルフは他競技の人から「簡単にできるんでしょ」とナメられる傾向にあるけど、今後は米男子ツアーのようにアスリート性が高くなることが期待できます。
私は渋野さんがワールドレディスサロンパスカップで優勝した時、スポーツ報知の評論で「伸びしろの塊」と書きましたが、その予想をはるかに超える成長でした。あり得ないパターンだし、ぶっ飛んでます。すごいことをやったけど、まだまだこれからの選手。偉業でさえも通過点だと思います。(08年賞金女王)
「子どもたちのため」渋野日向子が持つ高いプロ意識 日刊スポーツ新聞社<渋野日向子メジャー制覇!スマイル旋風(2)>
渋野は、ホール間の移動のとき、子どもがいると必ず立ち止まる。ハイタッチをしたり、頭をなでたり、笑顔で声を掛ける。AIG全英女子オープンで印象的だったのは、プレー中に目があった子どもを、移動中に見つけ、グローブをプレゼントしたことだった。
子どもを大切にするのは、プロ意識の表れだ。「ジュニアの子どもたちのいい手本になるためにプレーをしています」と渋野はいう。ツアーを観戦にきた子どもたちを大切にするのも「私みたいになりたいと言ってくれる子どもたちが増えてきて、その子たちのために」という意識が強くなった。
父親の悟さん(51)は「彼女は子どもが好き。自分もソフトボールやゴルフでジュニアの環境で育ったから、子どもは大事にしないといけないと分かっている。私たちも、プロになるころからそれを言ってきました」と話した。
渋野がプロテストを受けた18年7月は、地元岡山が豪雨に見舞われ大きな被害が出た。プロテストを受けるか迷った渋野は災害に遭った知人から「プロゴルファーになって地元の人を元気づけて」と背中を押され、プロになった。「今まで以上に強い思いを持ってプロテストを受けた。地元を元気づけるためには、結果を出していかないと」と、プロ1年目から結果を出してきた。
トレードマークの笑顔も、子どもたちへのメッセージが詰まっている。「ゴルフはやっぱり自分の意思で頑張らないと、楽しまないといけない。私の笑顔で楽しむことも大事と感じてくれれば」。実質プロ1年目の20歳だが、高い意識を持って渋野はプレーしている。だから、強い。【桝田朗】
渋野と五輪コース好相性、金の可能性ある/沼沢聖一
日刊スポーツ新聞社現時点で、渋野選手が東京五輪で金メダルを獲得する可能性は十分にあると思う。会場の霞ケ関CCは、彼女が国内初優勝を果たした茨城GCや今回の全英と同様の林間コースで、相性がいいはずだ。
大きな武器はドライバーの精度。五輪開催コースは見た目は幅が広いが、要所にバンカーが配されたり、ドッグレッグもあり、第1打を「落とすべきエリア」は狭くなる。ここにきちんと打てる技術がある。
コースは五輪のために改修され、以前の2グリーンから大きな1グリーンになった。当然3段、4段と起伏のある形状で、グリーンに乗せただけではバーディーチャンスにはならず、ピンと同じ段に乗せることが求められる。渋野選手のもう1つの強みはパット、特に5~7メートルのミドルパットの安定感だから、同じ段に乗せたらその時点でチャンスといえよう。
逆に言えば、常にピンと同じ段に乗せられるよう、アイアンの精度をさらに上げれば心強い。一方、深いバンカーも多いので、バンカーショットを磨くことも攻略の鍵となる。
時期的には1年後も高温多湿が見込まれ、特に霞ケ関CCは例年猛暑だ。どの野外競技もそうだが、暑さに強い外国人も日本独特の湿度には悩まされる。この点は「地の利」だ。
五輪本番までに懸念されるのは、一躍スターになったことでスポンサー、ファン、マスコミなどへの対応で忙殺されること。協会や「チーム渋野」など周囲には、本人がのびのびゴルフをできる環境を守っていただきたい。(プロゴルファー)
渋野の世界ランキング14位に浮上 日本勢、東京五輪3枠目の確保もあるぞ デイリースポーツ女子ゴルフの5日付最新世界ランキングが発表され、AIG全英女子オープンで日本勢42年ぶり2人目のメジャー優勝を果たした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が前週の46位から14位に浮上した。9位から10位に後退した畑岡奈紗に次ぐ日本勢の2番手。20年東京五輪に日本が3人以上を送り込む期待も出てきた。
五輪出場資格は世界ランキングを基にした五輪ランキングで決まり、1カ国・地域から原則2人までだが、15位以内なら最大4人が認められる。韓国は1位の高真栄、2位の朴城ヒョンを筆頭に圧倒的に層が厚く4人出場が濃厚。米国も世界3位のレキシー・トンプソンらで3枠以上を確保しそうだ。
現在、日本勢の3番手以下は世界29位の鈴木愛、44位の比嘉真美子、54位の河本結と続く。上位2人が維持し、鈴木らがランキングを上げることができれば3枠目が見えてくる。
メジャー制覇の渋野、東京五輪「チャンスあるならつかみたい」 毎日新聞ゴルフの全英女子オープンで日本勢42年ぶりの優勝を果たした渋野日向子(20)は、プロテストを初受験した2017年に不合格となるなど、決してスムーズに歩みを進めてきたわけではない。しかし周囲の人々に恵まれ、豊かな環境で選手としての土台を培ってきたことが実り、プロテスト合格から約1年で一気に大輪の花を咲かせた。
渋野は、岡山市職員の父悟さん(51)、地元で体操教室の講師を務める母伸子さん(51)の次女として育った。悟さんは、筑波大陸上部の砲丸投げと円盤投げの選手で、伸子さんは同大の1年後輩で、やり投げの選手だった。両親譲りの高い身体能力を持っていた渋野は、幼い時から伸子さんの教室に参加し、さまざまな運動やダンスに親しんだ。ゴルフを始めたのは小学2年の夏。ゴルフ練習場に勤める友人の父から体験会に誘われたのがきっかけだった。
その秋にはスポーツ少年団でソフトボールも始めたが、ゴルフもソフトボールも大好きな渋野を、少年団の指導者たちは積極的に応援してくれた。打撃を左打ちに変え、3年になって投球練習を始めたのも、体を左右バランス良く使うなど、ゴルフにも通じる動きを身につけられるようにと勧められたからだ。
中学校ではソフトボール部がなく、学校に相談して男子しかいない野球部に入った。放課後の練習はゴルフと重なって休む日もあったが、朝練習には参加。2年になってゴルフで頭角を現す一方で、男子との体力差が大きくなったこともあり、顧問教諭から「もう一本に絞っていいのでは」と後押しされてゴルフに専念することを選んだ。
ゴルフでは岡山県連盟のジュニア育成事業によりゴルフ場での錬成会に格安で参加。そこでは技術や結果より、ルールやマナーを重んじて指導された。中学で県ジュニア選手権3連覇。高校は自ら県内の強豪、作陽高を選んで寮生活を送って自立心も養い、全国高校選手権団体優勝などを経験して土台を培った。
渋野は、自分の意思を尊重してくれる地域の人々に支えられ、ゴルフに偏らないさまざまな競技や動きを経験しながら、勝利至上でなくマナーを重んじて着実に成長した。早い時期から一つの競技に専念し、勝つことを求められて育つ選手が多い日本のスポーツ界の中では、異例とも言える。伸子さんは「日向子は地域の人々や環境に恵まれ、育ててもらった」と言う。渋野のトレードマークである笑顔には、自分を支えてくれた周囲の人々への感謝の思いも込められている。
渋野はこれで、20年東京五輪の出場権争いに直結する世界ランキングが、大会前の46位から急上昇する。小学生の時からソフトボール日本代表のエース上野由岐子投手にあこがれ、東京五輪もソフトボールの観戦を望んでいたが、今や自身がゴルフでの出場に近づいてきた。「チャンスがあるならつかみたい」と意欲満々だ。
一部の報道では「渋野は、両親が果たせなかった五輪出場の夢の実現を目指す」と伝えられている。しかし伸子さんは「実際は、私も夫も五輪を目指せるレベルの選手ではなかった。大げさですよ」と笑う。そして「日向子には東京五輪に出られなくても、その先がある。常に高い目標を持ち、前進できるよう頑張ってくれればいい」と、着実に歩み続けることを願っている。【石井朗生】
“アレすけ”人気 渋野所属の山陽放送うれしい悲鳴 日刊スポーツ新聞社渋野日向子(20=RSK山陽放送)がAIG全英女子オープンで、日本勢では1977年の樋口久子以来男女通じて42年ぶり2人目のメジャー優勝を達成した。
渋野が所属契約を結ぶRSK山陽放送(本社・岡山市)も、うれしい悲鳴を上げた。地元選手を育てたい意向から、今年から契約。ヘッドカバーは同局のマスコットキャラクター「アレすけ」で、その映像が世界中に流れた。この日は同社のHPが混雑を極め、担当者は「たくさんアクセスを頂いた。会見でアレすけの縫いぐるみを持っていたので、人気がでました」と話した。