内閣府『20のイノベーション代表例』に学ぶ日本の未来!!
10年前に作られた未来予想図は今?
内閣府『20のイノベーション代表例』に学ぶ日本の未来
「今から20年後、あなたはどんな日本に暮らしているでしょうか。」
今回ご紹介するのは、2006年の暮れに政府から投げかけられたこの問いに対して、全国から寄せられた回答の中から選ばれた『20のイノベーション代表例』です。
10年の月日が流れ、そこへ向かって私たちはどのくらい進んだのでしょう。
内閣府「20のイノベーション代表例」とは
今から約12年前、2006年当時の日本。
世界では地球規模の人口増加や環境問題など、持続可能な経済活動に対する様々な議論が盛り上がります。そして国内では、これから訪れる高齢化社会と労働者減少への不安、情報社会の急速なグローバル化への対応が課題となっていました。
そんな中、内閣府ホームページで「イノベーションで作る2025年の社会」についての意見募集が全国民へ向けて行われました。
そして、そこに寄せられた385件の「2025年に目指すべき日本のイメージ」の中から、夢のあるものとして『20のイノベーション代表例』が選出されたのです。
『20のイノベーション代表例』
それでは、2006年当時の人々はどんな20年後を思い描いたのでしょう。
『20のイノベーション代表例』を5つの分野に分けて紹介します。
1.医療、健康に関するもの
例1. カプセル1錠で寝ながら健康診断
マイクロカプセルを就寝前に飲むと、朝には全ての健康状態を数値で確認できる。
例2. 高齢者でも丈夫な身体、認知症も激減
再生医療などが普及し、高齢でも50歳の身体機能を保つことが可能になる。
介護ロボット、認知症の特効薬などが開発され、家族に負担をかけずに生活できる。
例3.がん・心筋梗塞・脳卒中を克服
三大成人病に対する画期的な医療技術が開発され、病気に対する心配がなくなる。
2.環境、エネルギーに関するもの
例3. 走れば走るほど空気を綺麗にする自動車
人工光合成技術の利用等により、CO2をエネルギー源として走る車が実現する。
例4. 日本が育てる世界の環境リーダー
世界の若者が日本で環境教育を学び、帰国してから母国の環境調和型経済の実現に貢献する。
例6.不毛の砂漠に緑のオアシス
砂漠化が深刻な地域で、人工降雨や海水の淡水化技術を使い真水が確保される。
さらに、バイオ技術や脱塩技術により、不毛の地と化した砂漠を緑地に復元する。
3.生活、産業に関するもの
例7.ヘッドホンひとつであらゆる国の人とコミュニケーション
音声認識技術等による自動翻訳機能を備えたヘッドホンで、あらゆる国の人と会話できる。
例8.家に居ながらサイバーワールド上で日本を体験、世界を体験
立体映像、音、香り、触感までも再現できる技術がヘッドギア等により実現し、現実世界とサイバーワールドが非常に近くなる。
例9.家事からの解放 - 一家に1台家庭ロボット -
高度なAIを備え、家事に必要な動作が可能なロボットが家庭に普及し、家事から解放される。
例10.世界中どこでも財布を持たずに生活OK - キャッシュレス・ワールド -
国際標準化された電子マネーやID管理技術が普及し、安全性・利便性の高いサービスを世界中で利用できる。
例11.折りたたみ式ディスプレイ
紙のように丸められるディスプレイが開発され、これを持ち歩くだけでニュースや映像が見られるようになる。
例12.食物の安全情報を一目でキャッチ
食品に貼付された電子タグ等により、買い物の際に生産からの流通履歴やアレルギー情報を確認することにより、食品の安全性が確保される。
例13.頼れる仲間、製造現場の頭脳ロボット
自ら危険作業に対処できるなど、AIを有するロボットの開発と安全基準・保安基準の整備等によって、多数の製造ラインにロボットが導入される。
4.安全、安心、快適な地域社会に関するもの
例14.センサネットワークで守る子供の安全
GPS、ロボット技術、ユビキタス技術(人・モノの状況を自動認識し、最適な動作を実現する技術)を活用した「高度みまもり技術」が整備され、子供や高齢者が安心して生活できる。
例15.衝突できない車
自動車側と道路側双方における高度情報化・ネットワーク化により、衝突の自動回避や自動運転が可能となり、交通事故が激減する。
例16.東京-成田15分、東京-大阪50分
リニア新幹線技術により、東京から成田への移動が15分、東京から大阪への移動が50分で可能になる。また、同距離を移動するのに必要なエネルギーとCO2排出量が激減する。
例17.土砂・洪水災害を予測、被害を劇的に減少
高性能センサーが道路、建物等に敷設され、それらをつなぐネットワーク構築により大雨・洪水等の事前察知、迅速な状況把握・対策遂行が可能となり、被害が激減する。
例18.地震発生後の15秒緊急対応により犠牲者が激減
地震計と各種社会基盤等をネットワーク化することにより、地震発生から揺れまでの15秒間で自動的に交通機関を止めたり、家電製品のスイッチが切れるようになる。
例19.200平米200年住宅
省エネ・緑化等の計画的推進、子育てや介護の支援、緊急医療や防犯システムの整備などを一体的に集中させたコンパクトシティが日本各地に生まれる。
5.フロンティアに関するもの
例20.「ロボットが月旅行」
ロボットを月面に送り、観測作業を行わせ、無事地球に帰還させる。
いかがでしょう。この20例を眺めてみると、豊かさや便利で快適な生活を目指すとともに、環境への配慮が伺えるものが多いと感じたのではないでしょうか。
それでは、この20の代表例に描かれた未来予想図がどうなったか、検証してみましょう。
発表後10年経った今、『20のイノベーション』の行方は?
20年後の未来を見据え、2006年に考えられた『20のイノベーション代表例』
2018年の今、ちょうど中間地点を迎えた私たちはどんなことに取り組んできたのか、またこれから何を目指してゆくのか、分野ごとに考察してみましょう。
医療、健康に関するもの
団塊の世代と呼ばれる人々が定年を迎え、我が国の65歳以上の人口は3,459 万人、総人口に占める割合は27.3%となりました。(2016年10月1日現在)
そんな中、高齢になっても健康で社会的な生活を送りたいという願いはより一層強まっていると言えるでしょう。
例1の「カプセル1錠で寝ながら健康診断」については、日本赤十字社が2013年から導入した「小腸カプセル内視鏡」の例などを見ると、既にかなり現実味を帯びています。
また、2018年の『Science』誌には、遺伝子操作で発光する無数の細菌の入ったカプセルを飲み込む事で、消化管出血を診断する研究が発表されました。このように、バイオテクノロジーとナノテクノロジーの組み合わせによる高度な試み等が注目を集めています。
例2の「認知症の特効薬」に目を向けてみると、昨年までは大手の製薬会社が相次いで開発を断念するなど、状況は芳しくありませんでした。
ところが2018年7月に米シカゴで開催されたアルツハイマー病協会国際会議によると、状況が変わってきたようです。
日米の大手製薬会社2社が共同開発中のアルツハイマー型認知症治療薬の臨床試験で良好な結果が得られたと公表したことにより、特効薬の実現へ向けて希望が見えてきたのです。
一方で、例3の「三大成人病」については、いまだ日本人の死因の約半数とも言われ、革新的な治療法は見当たらないのが現状のようです。「生活習慣病」とも呼ばれるように、国民の健康志向が高まり生活習慣が良くなる事で改善されていくかもしれません。
環境、エネルギーに関するもの
日本では、以前問題となっていた産業型の公害は、現在ほとんど克服できたと言えるでしょう。
その上で私たちに必要なのは、一歩先を行く姿勢、つまり「経済発展と自然環境との調和」を実現させた上で、国内だけでなく世界の環境リーダーとなる事ではないでしょうか。
例4の「人工光合成技術」についてはまだ研究段階で、現時点では自動車を走らせるほどの成果は得られていません。しかし、電気自動車や燃料電池車の普及に日本のメーカーがどれほど貢献しているかは周知のとおりです。
また、例5のような、世界の人々に環境を学ぶ機会を提供する取組みについては、日本政府が進める「環境未来都市構想」の中で既に実現されています。
例6の「砂漠にオアシス」については、注意して取組むことが必要です。なぜなら、人の手を加えることによって、周囲の環境とのバランスが崩れてしまう恐れがあるからです。
また、人工降雨の技術は既に確立されており、国によっては実際に使用した記録もあります。しかし、元々雲のあるところでしか使えない技術であるため、乾燥地帯での実用化にはやや難があると言えます。
生活、産業に関するもの
ここに挙げられた7つの例については、比較的実現可能性の高い、または現時点でほぼ実現しているものが多く見られます。
例えば例7の「自動翻訳機能付きヘッドホン」はスマホと連携させるなどして既に実用化されています。例8においてはVR(バーチャルリアリティ)の技術がそれに近いものと言えるでしょう。
また、例11の「折りたたみ式ディスプレイ」については、ハードコートフィルムを利用した曲がる液晶画面が既に開発されており、スマホに搭載されるのも間近であると言われています。
このように、新技術の商品化は経済活性化への即効性も期待できることから、想像よりはるかに早く実現する傾向が見られます。
同じ理由で、例10の「キャッシュレスサービス」や例12の「食品トレーサビリティ」も経済活動を支援するサービスとして早期に実現したシステムであると言えます。
そして、例9や例13に挙げられているのが「ロボット」ですが、こちらも驚くほどの速さで進化を遂げています。
現在実用化されているお掃除ロボットやスマートスピーカーなどの普及スピードを見ると、家事全般をこなすロボットの登場も近いのではないかと予感させるものがあります。
また、産業用ロボットについては、様々な現場で既に無くてはならないものとなっており、AIやセンサー技術の活用などで今後もさらに高水準の伸びが続く見通しとされています。
安全、安心、快適な地域社会に関するもの
例14の「高度みまもり技術」、例17の「土砂・洪水災害対策」、例18の「地震発生後の緊急対応」に共通しているのが、センサネットワークによるユビキタス環境を活用している点です。
センサネットワークとは、温度や圧力などのデータを複数の無線端末から収集する技術です。ユビキタス環境とは、いつでもどこでも誰もが意識せずに情報ネットワークにアクセスできる環境の事を指します。
既に様々な分野で既に実用化が進んでいますが、災害対策や緊急対応に十分機能するようになるにはさらに経験と知識の蓄積が必要と言えるでしょう。
また、交通面では、例15の「衝突回避・自動運転技術」が既に新型車に搭載されるようになりましたが、完全に事故を防ぐには至っておらず、法整備等を含めた課題解決が必要です。
例16の「リニア新幹線」については、2027年までに品川―名古屋の開業へ向けて準備が進められており、その後大阪までの開業に着手する予定となっています。
例20の「コンパクトシティ構想」については、中心市街地の活性化を狙って多くの都市が取り組んでいるものの、明確な成果に結びついている事例はまだ少ないようです。
フロンティアに関するもの
例20の「ロボットによる月面観測」ですが、単に月面を探索するだけのものであれば、アポロ計画時の月面車(ローバー)などのようにかなり以前から実現されています。
しかしここで言われているのは、ロボットが自力で宇宙飛行士のように月へ旅行し、大気圏外でも自由に行動しながら月面の観測を行い、また地球へ戻ってくるという事なのでしょう。
今考えるとまさに夢のような話で、乗り越えるべき課題は山のようにありますが、10年後にまた同じテーマで記事を書くとしたらどうでしょうか。
もしかすると、今まで想像すらできなかったようなイノベーションがもたらされ、先に紹介した例のように「既に実用化の目途が立っています」なんて言っているかもしれません。
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