アビガンは開発が中止された薬だった。アメリカの約140億円の助成金も/新型コロナウイルス・富山化学 開発中止でお蔵入りしたアビガン。承認まで様々な困難が。生物テロ対策の薬剤に指定。米国防総省、ペンタゴン。催奇形性。T-705。経緯。白木公康教授。富士フイルムホールディングス。NIAID。副作用。アビガン錠とは。抗インフルエンザ薬。タミフル。鳥。エボラ。耐性。日本。いつから使用。効果。治験。製薬会社 ▼新型コロナウイルスの治療薬として、期待をよせるアビガン 白木公康(しらき きみやす)教授
大阪の千里金蘭大学副学長を務める白木公康教授が、富山大学医学部教授だった時代に、富士フイルム富山化学の前身「富山化学工業」と共同開発したものです。
アビガンが有効なインフルエンザウイルスを例にみてみます。ウイルスはそもそも単独で増殖ができません。そのため、人の細胞を利用します。
まず、細胞内にウイルスの遺伝子が侵入し、人の細胞を利用して自身の遺伝子(RNA)のコピーをつくります(RNA合成)。
人の細胞を利用して、コピーをつくる
そしてコピーされた遺伝子の働きにより新しいウイルスができます。このプロセスを繰り返すことでウイルスは増殖していきます。アビガンが作用するのはウイルスの増殖プロセスです。
「アビガンは一番最初のステップであるRNA(遺伝子)合成を止めるということをします。」(「アビガン」共同研究者 千里金蘭大学 白木公康教授)
「この化合物(アビガン)は、お蔵入りする化合物かなと思われていたんですが、エボラ出血熱で1回蘇り、こんなウイルスはこのあと起こってこないだろう、新型インフルエンザも当面起こらないだろうと思っていたら、このコロナウイルスが出てきて、致命率が高そうなので、これを救える薬として評価されたのはうれしい」(白木教授)
そこには実に16年にも及ぶ熱いドラマがあった。
“薬売り(配置薬)”で有名な富山県は、300年の歴史を持つ薬どころで、今も約60社の製薬企業がひしめく。1936年に創業された富山化学は、化学薬品の製造・販売を手掛け、合成ペニシリン製剤の開発をはじめとして感染症領域に力を入れていた。
話は’98年に遡る。このとき、富山化学の研究者たちは一心不乱に実験を繰り返していた。インフルエンザなどをターゲットとした新しい抗ウイルス薬を創ること—。これが10人にも満たない研究チームに与えられたミッションだった。
2万6000種類の化合物をランダムに選んでインフルエンザウイルスに効くか、一つひとつ手作業で試していったのです。
週に600種類ずつ試し、2万回以上の失敗を経た後に偶然、ウイルスに効果のある化合物、現在のアビガンにつながる『T-705』を発見したんです。’98年のことでした
富山化学工業は発見したT-705を本格的に試験するため、富山大学医学部の白木公康教授(ウイルス学)に共同研究を持ちかけた。
開発コード「T-705」、のちのアビガンだ。
T-705は当初から大きな期待を背負っていた。代表的な抗インフルエンザ薬「タミフル」が細胞内で増殖したウイルスを外へ出なくさせる作用機序(作用メカニズム)を持つのに対して、アビガンは「RNAポリメラーゼ」という酵素を阻害することでウイルスの増殖そのものを防ぐ、今までにない作用機序であるためだ。
T-705が発表されてしばらくの間、この新薬候補は将来の売り上げが1000億円を超す大型製品になると目されていた。ところが開発がストップしてしまう。
理由の1つには開発資金の不足があった。当時、富山化学が販売していた脳梗塞後遺症治療薬「サープル」の有効性が否定され、全品が回収に追い込まれていた。2つ目の理由として、ライバル薬として1999年にアメリカで承認されたタミフルがすでに世界中で使われ始めていた。
さらには、動物実験段階で「催奇形性」の副作用のリスクがあった。
富山化学にとっても死活的な問題だった。T-705がすぐに製品化できないのであれば、このまま開発を進める意味はあるのか
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このままインフルエンザ薬の開発を進めるより、違う方向に注力したほうがいいのではないかということで、’02年にT-705の開発をストップ
T-705はいったん「お蔵入り」となった。
だが、しばらくして転機が訪れた。2004年ごろから、鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染して死亡する事例が世界的に多発したのだ。
パンデミック(世界的大流行)時に、タミフルでは効かない患者に投与する薬剤としての価値が見いだされたようだ。
NIAID(米国立アレルギー感染症研究所)より委託を受けた米ユタ州立大学が’06年3月、T-705が鳥インフルエンザに効果があると名指しで発表したのだ
唯一「T-705」だけが効いた「NIAIDが3000種類以上の化合物を試した結果、唯一T-705だけが効いたというのです。そうなると、’01年頃に考えていたマーケティング上の問題を飛び越えて、会社としてなんとしても製品化しないといけないと判断しました。
T-705の本格的な臨床試験を進めていた’07年の3月期決算で、富山化学は最終赤字に転落。新薬の開発費用もあり、累積赤字がかさんでいた。
そこに手を差し伸べたのが、富士フイルムホールディングスだった。’08年2月、富士フイルムは富山化学の買収を発表。1300億円を投じて66%の株式を取得したのだ。富士フイルムは古森重隆社長(現会長)の陣頭指揮の下、「第二の創業」と位置づけた大胆な業態変化の過渡期にあった。
富山化学は、07年から日本国内での治験開始に踏み切ったが、08年には医薬品事業への本格参入を目指す富士フイルムに1300億円で買収された。これで300億円の開発費を調達すると治験が加速され、11年に日米の治験データに基づき、国内で製造販売の承認を申請した。
薬剤の有効性や安全性について審査する日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)が、T-705の催奇形性の副作用リスクを問題視したのだ。動物実験で胎児の催奇形性が認められたことから、ヒトへの影響が強く懸念されるため、慎重に審査されることになった。
米国防総省はアビガンの開発を後押しし、2012年には約1億4000万ドルを富山化学に助成した。
富山化学:富士フイルムホールディングス
生物テロ対策の薬剤に指定T-705の効能に早い段階から注目していたのが、世界最大の軍事力を誇るペンタゴン(米国防総省)だ。米メディアによると、ペンタゴンは’12年3月から「T-705」を生物テロ対策の薬剤に指定しており、開発費用として140億円を助成しているという。
国防総省を通じてアビガンに対して投入されるアメリカ人の税金は、今回の追加助成と合わせると総額1億7640億ドル。これは、日本における医薬品一品目の平均開発コストを越える膨大な金額である。
米政府もアビガン治験開始 国防総省から巨額助成金
そのペンタゴンが音頭を取って、米国内でも大規模な臨床試験が進められていった。
米国当局の活発な動きの中、中国では新しい鳥インフルエンザの感染者が続出した。こうした背景もあって今年3月、「新型インフルエンザが爆発的に流行し、他の薬が効かない場合」という条件付き承認ではあるが、ついにアビガンが誕生したのだ。
当時の富山化学が催奇形性のリスクがわかっていながら承認申請に突き進んだ理由は謎だが、結局、アビガンが承認されたのは2014年だった。
通常1年ほどの審査に3年を要し、14年3月、但し書き付きで承認された。
ついにアビガンが誕生したのだ。発見から16年。長きにわたる苦闘だった。
当初は通常の季節性インフルエンザに使用できる薬剤をめざしていたが、結局は新型インフルエンザにのみ使用が認められた。通常のインフルエンザに使われないよう徹底した管理を求められ、その後、パンデミックに備えて、200万人を目標に備蓄されることになった。
アビガンに期待する人が押さえておきたい裏側
細菌に対する抗菌薬(抗生物質)に比べると、抗ウイルス薬の開発は格段に難しい。細菌などは自ら細胞分裂して増殖するが、ウイルスは最小限の自己複製能力しか持たず、感染した宿主の細胞に寄生して増えるため、宿主細胞には害を与えず、ウイルスだけを抑える薬を創らなくてはならないからだ。
タミフルやリレンザといったこれまでの治療薬では、増殖するウイルスを細胞内に閉じ込めて、感染の拡大を防ぐ効果があります。
一方、『T-705』はウイルスの複製そのものを阻害します。ウイルスの増殖を直接抑えられるのです。また、ウイルスは増殖の過程でどうしても薬の耐性を持ってしまうものですが、増殖そのものを抑える『T-705』では耐性ができにくいことも特徴です
富士フイルム「エボラから世界を救う薬」を開発するまでの苦闘16年
「商業的には明らかな失敗作」。富士フイルムグループの富山化学工業が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」を、大手製薬幹部はこう断じる。
承認間近にもかかわらず、富山化学関係者は「無念」とうめく。異例ともいえる厳しい承認条件がつき、一時は「ポスト『タミフル』で年間売上高は数百億~1000億円級になる」と期待されたものが、「めったなことでは使わないクスリ」に成り果てたからだ。
富山化学は米国で臨床試験を進めており通常の季節性インフルエンザ薬として承認を目指しているが、米国当局の審査のハードルは日本以上に厳しい。医療的には「最後の頼みの綱」として残ったものの、経営を支える綱としてはほぼ絶望的だ。
条件付き承認で普及に足かせ 富山化学インフル薬の“無念”
白木氏は、「アビガンは、致死的な感染症に対する“切り札”的な薬であり、服薬の必要性と他の選択肢について十分な説明を受けた上で、納得して服用してもらいたい」と語る。
アビガンは、新たに感染する細胞には非常に有効だが、既に感染した細胞に対する作用は限られる。
「新型コロナウイルスの感染者で肺炎を起こす20%の人を早く見つけて治療し、ひどくならないようにするのがこの薬の役割」(白木教授)
治療薬として注目・アビガン開発者に聞く 新型コロナウイルスの感染と対
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アビガン「RNAポリメラーゼ阻害薬」
2012年にはアメリカ国防総省がアビガンのさらなる開発を後押しするため1億3850万ドルを富士フイルムの米国での提携相手であるメディベクターに助成した > アビガン錠
> アメリカの国防総省から150億円の助成を得てアメリカと共同治験したデータで日本政府に承認申請し、政府に新型インフルエンザ対策用の備蓄薬として200万人分を納めている
iPS細胞研究に立ちはだかる外資・グローバル企業の存在
米政府もアビガン治験開始 国防総省から巨額助成金 bit.ly/1wR9Szf :アメリカもアビガンのエボラ出血熱への効果を検証する臨床治験を始める。しかしこの事実は、驚くほど国内外のメディアに知られていない。 エボラで一躍注目されてる富士フイルム傘下が開発したアビガンも、アメリカの研究提携先が国防総省から1億ドル以上助成金もらってるんだよなあ。直接・間接問わず、軍事的な動機による研究開発の補助ってでかいよ。その点で日本はめっちゃハンデ背負ってる。 変異したらワクチンは何度でも作らなければならない。まさに変異に関係ない「アビガン」が最強でしょう。なんせアメリカのペンタゴンがこのアビガンの助成金140億も出して後押し、作り上げた、対ウィルステロ秘密兵器なんですから、だから世の中に出したがらないということもあります。ここまで
新型コロナウイルスが存在することを証明した人は世界に誰一人としていません!!
それを政府も厚生労働省も「新型コロナウイルス」と呼びます!
またPCR検査が新型コロナウイルスを検出できることを証明した人も世界に誰もいないのに「陽性」だの「陰性」だのと大騒ぎします!!
イソジンや重曹でうがいしてPCR検査をうけると「陰性」となります!!従いまして無症状の人がこの新型コロナウイルスを人に伝播させるということを証明した人もいません!!
病原体を説明することが出来ないものに対してワクチンを作れるはずもありません!!
だから「コロナワクチン」はワクチンではありません!!
遺伝子の確認も病原体を証明しないとできません!!
遺伝子を確認しないとPCR検査も作れない!!