要注意!
以下
要注意!福島原発1号機のカバー解体が、22日から始まります!
(2014.10.16)
守田です。
要注意情報です。
福島第一原発1号機の、建屋カバーの解体作業が、10月22日から始まります!
このカバーは、放射能の継続的な飛散がある1号機に設けられたもので、放射性物質の浮遊、拡散防止のために作られたものでした。
しかし、1号機の燃料プールから、燃料棒を下すために邪魔になり、解体されようとしています。
22日にから、カバーの屋根に穴を開け、放射性物質の飛散防止剤をまく作業が始まります。
安全確認の上、3月から、本格的な解体作業が始められる、とされています。
ところが、昨年8月19日に、3号機の脇の大型がれきを、クレーンで鉄橋した際、
4兆ベクレルもの放射性物質が舞いあがり、飛散してしまいました。
避難区域を越え、少なくとも50キロ圏まで拡散したのでは、と推測されています。
東電は当初、この重大な事実を隠していました。
ところが、農水省穀物課が、稲穂の汚染から気がつき、再三、東電への問い合わせを行い、
再発防止を求める中で、事実が明らかになりはじめましたが、農水省もまた、これを公にはしませんでした。
公になったのは、今年の7月のことです。
7月16日には、朝日新聞が、一面トップでこの重大事態について報じました。
このことを記した、僕の7月19日の記事を、示しておきます。
明日に向けて(896)
昨夏、がれき撤去で福島原発から膨大な放射性粉じんが飛んでいた!
2014.07.19
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/18ec6ca3381185dae0d4e5b316d8c520
ここでも明らかにしましたが、3号機付近から、大量の放射性物質が飛び散ったのは、8月19日のこと。
安倍首相が、大嘘つきで、東京オリンピック開催を獲得する直前でした。
このため東電は、政府との裏取引のために、この飛散を隠してしまった可能性があります。
実際に、この事実が露見していたら、とてもではないですが、東京オリンピックの招致は実現しなかったでしょう。
肝心なのは、このときの東電と政府の取引がどうであれ、またしても東電は、秘密にしていた放射性物質の大量飛散に対して、何らの責任も問われなかったということです。
本来、責任者の刑事訴追が必要であるにも関わらず、です。
そして、こうして誰にも知らせずに、平気で放射性物質の拡散をしてしまった東電が、
今月22日から、1号機のカバーの撤去に着手しよう、としているのです。
あまりに危険です。
これを報じるニュースなどを見ていると、もともと東電は、昨年度中にこの作業に取り掛かり、解体を終えるつもりであったことが分かります。
ところが、本年初頭より、農水省穀物課の追及が始まり、原子力規制庁も介入してきたため、カバー解体が延期されたのだ、ということです。
つまりもともとは、今言う安全対策などなしに、こっそりと外そうとしていたのです。
これら一連のことから、容易に見て取れるのは、相変わらずの東電の不誠実性、犯罪性です。
この会社が、自ら素直に、放射性物質の漏洩を認め、謝罪したり、賠償したりしたことは、ほとんどありません。
それどころか、あるゴルフ場の汚染に対する訴えに対して、
発電所管内から出た汚染物は、すでに東電の手を離れており、主のないもの=無主物だから、東電には責任はないなどという、とんでもない居直りを行ってきました。
今回も、放射性物質の大量飛散の時点で、ぷっつりと口を閉ざし、事態を明らかにしなかったばかりか、
そのまま、1号機のカバー解体へと、流れ込もうとしていたのです。
倫理観を著しく欠如し、適切な懲罰がくだらないことで、ますます開き直りを深めている東電が、
いったいどこまで本当に、放射性物質の拡散を抑える努力をするでしょうか。
まったく信用できないし、してはなりません。
その意味で、22日から始まる作業においても、さらには、昨年3月からの本格的なカバー解体についても、
大きな危険が伴い、かつ、事故時において、情報を隠す可能性が大いにあり得るということを、見据えておかなくてはなりません。
そのため、東電の作業に対する市民的ウォッチを強めることこそが、問われています。
それぞれで、測定器をフル稼働させ、危険を察知したらすぐに、情報拡散していただきたいです。
同時にあらためて感じるのは、やはり、福島原発のそばに住んでいることそのものが、リスキーだということです。
もちろん、今ある汚染そのものが、人体に深刻なダメージを与えつつあるからですが、
さらにその上に、新たな被曝を被る可能性があります。
僕としてはやはり、可能な方は今からでも、避難していただきたいです。
せめて子どもたちを、より安全な場所に移して欲しい。
これ以上、東電を信頼などしていては、絶対にいけません。
このことを強く意識しながら、
22日のカバー解体への着手、
その後の「安全確認」なるもの、
そして、
来年3月からの本格作業を、きちっと見据えて行きましょう。
なお、重要情報ですので、記録にも残すため、TBS Newsi の報道をご紹介し、文面も貼り付けておきます。
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1号機の建屋カバー解体、22日着手
【TBS Newsi】2014年10月16日(木) 4時54分
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2324299.html
福島第一原発の事故で爆発した、1号機を覆っている建屋カバーについて、東京電力は、今月22日から、解体作業に着手することを決めました。
1号機の建屋カバーは、放射性物質が飛び散るのを防ぐために、事故後に設置されたもので、
使用済み核燃料をプールから取り出すため、昨年度中に解体される予定でした。
しかし、3号機のがれき撤去作業で、放射性物質が飛び散ったことで、1号機のカバー解体についても懸念の声が上がり、計画が遅れていました。
その後、東京電力は、地元の自治体に対し、連絡体制を強化するなどの対策を説明し、了解を得た、ということです。
今月22日から、カバーの屋根に穴を開けて、放射性物質の飛散防止剤をまく作業に取り掛かり、
安全を確認したうえで、来年3月から、本格的にカバーの解体を始める、としています。
3号機のがれき撤去作業で、放射性物質が飛び散りました。
その量は、とんでもない量でした。
それは昨年8月19日のことで、3号機の脇の大型がれきをクレーンで鉄橋した際に起こったことでした。
4兆ベクレルという発表がありましたが、こんな天文学的な大きな数値を聞いて、ピンとくる人はほんの一部です。
けれども、事実として、とんでもない量の放射性物質が舞い上がり、少なくとも50キロ圏まで拡散したと推測されています。
そしてその事実を東電は、ずっとずっと隠していました。
膨大な放射性物質が拡散した日から約20日後には、日本の総理大臣である安倍氏が、
世界のメディアに向けて、オリンピック招致獲得のための、とんでもないウソをつこうとしていました。
ウソは呆気なく通り、東京が2020年のオリンピック開催地に決定した後の本年初頭に、農水省穀物課が数値に気づき、追及が始まりました。
そして、ようやく事実が明らかになりつつあったのに、あろうことか、農水省もその事実を公表しなかったのです。
けれども東電が、地元住民の方々への事前の知らせも無しに取りかかろうとしていた、1号機のカバー解体は、ひとまず延期されました。
都合の悪いことはなんでもまず隠す、という東電の体質に、地元住民の方々からの懸念の声が上がったからです。
でもまた東電は、自治体に向けて、「連絡体制を強化するなどの対策』という、言葉が空回りしているだけの『対策』を盾に、了解を得たのだそうです。
事故機の処理はやらなくてはならない。
危険だからといって、放ったらかしにはできない。
そしてその作業を請け負ってくださる方々は、自らの健康を犠牲にしておられる。
それなのに、その方々への報酬や日常生活のケア、そして健康管理は、非常にお粗末なもので、まるで使い捨てのような扱いを受けている。
原子力発電所の負の姿は、どこまでも陰惨で醜悪です。
だからこそ、広告代理店や新聞テレビが総力を上げて、清潔で立派な映像と言葉を流し続けてきました。
もう3年半以上も経ったではないですか。
ちゃんと知りましょうよ。
以上
尽きることのない負の連鎖は、国民を疲弊させ日本国を衰退させるのか否か!