ビタミンの摂取でがんになる?
1996年に報告された結果によると、ベータカロチン15mgとレチノール25,000国際単位 (IU)を共に毎日補給すると、肺がんの増加、およびあらゆる死因による死亡 (総死亡率)の増加が見られることが示されました。
この実験では、ビタミンの摂りすぎは、がんの発症を防ぐどころか、発症率を上げてしまう結果となったのです。
【衝撃】ビタミン摂取でがんになる?あなたが知らないビタミン驚きの効果とは(マルチビタミン・サプリ・がん予防・がんリスク・ナグモクリニック・予防医療)
ビタミンCなどの抗酸化物質を摂取しすぎるとがん腫瘍の増殖が促進される!!
体内に取り込んだ酸素のうちの数%は「活性酸素」となり、体内の代謝過程においてさまざまな成分と反応し、過剰になると老化やがんのリスクになる細胞傷害をもたらします。
この活性酸素による影響を弱めたり活性酸素を除去したりする物質が「抗酸化物質」で、ビタミンCやビタミンA、セレン、亜鉛などが抗酸化物質として知られています。
これら抗酸化物質の過剰摂取はがん腫瘍の増殖を促進する可能性があるという研究結果を、スウェーデンにあるカロリンスカ研究所の研究チームが発表しました。
Taking dietary supplements full of antioxidants could actually help cancerous tumors grow - Study Finds
https://studyfinds.org/dietary-supplements-help-tumors/
血管新生とは、既存の血管から新たな血管を形成して血管網を構築することです。
血液は細胞に栄養を供給するためのパイプであり、がん腫瘍が増殖する上でも血管新生が重要な役割を持っています。
体内の一部で酸素の供給が不足すると、「低酸素誘導性因子(HIF)」と呼ばれるタンパク質が安定化し、血管を生成する遺伝子の転写が始まることで血管新生が始まると考えられています。
新たに研究チームは、血管新生の遺伝子発現がHIFだけでなく、「BACH1」と呼ばれるタンパク質によっても制御されていると報告しました。
このBACH1は「酸化還元感受性転写因子」と呼ばれ、活性酸素レベルが低下すると安定化し、酸化ストレスを引き起こすことがわかっています。
研究チームはBACH1を過剰発現する細胞とBACH1を発現しない細胞を用意し、それぞれの血管新生遺伝子の発現を調査しました。
その結果、血管新生遺伝子の発現がBACH1を過剰発現する細胞では増加し、BACH1を発現しない細胞では減少しました。
また、研究チームがHIFを発現しない細胞と通常の細胞を低酸素状態にし、低酸素応答を活性化するHIF-PH阻害剤を投与したところ、どちらでもBACH1が安定化したこともわかりました。
研究チームは、BACH1もHIFとは別に血管新生の遺伝子発現を促す効果を持つと論じました。
さらに、研究チームが肺がんの腫瘍細胞にビタミンC・ビタミンE・N-アセチルシステインなどの抗酸化物質を投与したところ、BACH1に由来する血管新生の遺伝子発現の増加が確認されたとのこと。
また、新しくできた血管に血管新生阻害剤を投与したところ、高い感受性が示されたと報告しています。
研究を主導したカロリンスカ研究所のマーティン・ベルゴ教授は「抗酸化物質が、がん腫瘍につながる新しい血管を形成するメカニズムを活性化することがわかりました。
これまで抗酸化物質には健康を保護する効果があると思われていましたが、これは驚くべきことです」とコメントしています。
研究チームの一員であるティン・ワン氏は「これまで血管新生阻害剤の有効性について、多くの臨床試験で評価されてきたものの、血管新生阻害剤がよく効くケースもあれば、効果がほとんどなかったケースもあり、その結果は決して有効的といえるほど良くはありませんでした。
私たちの研究は、がん腫瘍における血管新生を防ぐより効果的な方法を明らかにします。
つまり、腫瘍でのBACH1レベルが高い患者は、BACH1レベルの低い患者よりも血管新生阻害剤の恩恵をより得られる可能性があります」とコメントしています。
ビタミンサプリメントは、がんや循環器疾患を予防するのではないかと期待をして、摂取している方も多くいるのではないでしょうか。
しかしながら、疫学研究では、ビタミンサプリメントとがんや循環器疾患との関連については、予防するという研究もあれば、関連がないという研究や、リスクを上げると報告している研究もあり、結果が一貫していません。
この理由として、ビタミンサプリメントの摂取は長期間で変わりうる行動であり、一時点の調査ではその摂取の変化を捉えられないことが考えられます。
そこで本研究では、研究開始時(ベースライン調査)と研究開始から5年後(5年後調査)に行った2回のアンケートの回答をもとに、ビタミンサプリメント摂取の変化を捉え、全がんおよび循環器疾患発生率との関連について検討しました。
2回のアンケートに回答した62629人のうち、追跡期間中に、4501人が何らかのがんと診断され、また1858人に循環器疾患の発症が確認されました。
ベースライン調査では、ビタミンサプリメント摂取の頻度と種類をお聞きし、週1日以上摂っている人をビタミンサプリメント摂取者と定義しました。
また、5年後調査では、ビタミンサプリメント摂取の頻度、期間、種類、商品名をお聞きし、商品名を元にビタミンサプリメントを再分類して、週1日以上1年以上摂っている人をビタミンサプリメント摂取者と定義しました。
5年後調査において、男女ともビタミンB群サプリメントが最も多く摂取されていました(表1)。
ビタミンサプリメント摂取変化のパターンについては、ベースライン調査・5年後調査の2回のアンケートの回答(ビタミンサプリメント摂取:あり・なし)から、①非摂取者(ベースライン調査:摂取なし・5年後調査:摂取なし)、②過去摂取者(ベースライン調査:摂取あり・5年後調査:摂取なし)、③摂取開始者(ベースライン調査:摂取なし・5年後調査:摂取あり)、④継続摂取者(ベースライン調査:摂取あり・5年後調査:摂取あり)と4つのグループに分け、非摂取者と比較して、その他のグループで全がん、循環器疾患リスクが何倍になるかを調べました。
女性では、ビタミンサプリメントの過去摂取者や摂取開始者で全がんリスクが高く、継続摂取者で循環器疾患リスクが低い・男性では変わらず
その結果、女性では、非摂取者に比較して、過去摂取者で17%、摂取開始者で24%、全がんリスクが上昇していました(図1)。
循環器疾患に関しては、女性では、非摂取者に比較して、継続摂取者で40%リスクが減少していました(図1)。
病型別にみますと脳梗塞に対して統計学的に有意なリスクの減少がみられました。
男性では、ビタミンサプリメント摂取は全がんリスクにも循環器疾患リスクにも関連していませんでした(図1)。
ビタミンサプリメントを摂取する人の特徴を反映している可能性追跡開始後初期に発生したがんの中には、サプリメントの影響で引き起こされたものだけではなく、追跡開始時に有していた、発見されていない早期のがんやがんを起こしやすい病態により引き起こされたものがある可能性があります。
そこで、初期5年間に発生したがんを除外して解析すると、摂取開始者で認められていたリスク上昇が統計学的に有意ではなくなりました。
初期に起こったがんを除外することで数が減ってしまい結果が見えにくくなったとも考えられますが、摂取開始者は潜在的に疾患があり、それがきっかけでビタミンサプリメントを飲み始めた可能性が考えられます。
また、女性のビタミンサプリメント過去摂取者でも全がんリスクが上昇しましたが、これはこのグループの生活習慣・健康意識などが影響しているのではないかと考えられます。
今回の研究で、女性のビタミンサプリメント過去摂取者のグループは、他のグループと比較して、肥満者や喫煙者、高血圧や糖尿病治療の割合が高く、一方身体活動量が低いなど、不健康な特徴を有していました。
今回の結果は、解析する際に、このようながんや循環器疾患のリスクを高めることがわかっている要因の影響を取り除いたのですが、取り除ききれなかった可能性、また今回の研究では調査していない因子が影響した可能性が考えられます。
女性のビタミンサプリメント継続摂取者は、他のグループと比べて、肥満者の割合が少ない、検診受診率が高い、果物や食事からの葉酸・ビタミンCの摂取が多いなどの特徴があり、このような健康的な生活習慣や健康意識が高いことも影響して、循環器疾患のリスクを下げたのかもしれません。
また、今回の対象者で最も摂取されていたビタミンB群サプリメントは、ホモシステインの代謝に関連していることが知られており、脳卒中のリスクを下げる可能性があると報告している海外の研究もありますので、もしかしたらビタミンB群サプリメントが女性の循環器疾患リスクを低くすることに、一部影響したのかもしれません。
ビタミンサプリメントを摂取した方がよいのか今回、女性において、ビタミンサプリメントの継続的な摂取で、循環器疾患発症リスクの低下がみられたことに関しては、ビタミンB群サプリメントの効果も考えられますが、ビタミンB群サプリメントの摂取割合も、摂取しているビタミンサプリメントの商品名回答者の中で30-40%(5年後調査時)ですので、ビタミンB群サプリメントのみの結果とは言えません。
また最近海外の研究で、虚血性心疾患患者において葉酸・ビタミンB 12の併用療法が、がん罹患・全死亡リスクの上昇に関連したという結果が報告されるなど、ビタミンB群サプリメントの効果・安全性ともに確立しておりませんので、今回の研究だけでは摂取をお勧めすることはできません。
またがんに関しては、体調が悪いからと摂取を始めたり、不健康な生活の代替手段として摂取したりすることは、予防につながらない結果となりました。
さらに、男性では、どのビタミンサプリメント摂取パターンも、全がんおよび循環器疾患リスクとの間に、とくに関連は認められませんでした。
これらの結果より、ビタミンサプリメントに頼らず、科学的根拠に基づいて、食事や生活習慣の改善を目指すほうが大切です。
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マイケル・イードン博士(元ファイザー社副社長)
初回接種者の内0.8%は、2週間以内に死亡する。
即死しなかったとしても、接種者の見込み寿命は2年である。
生きながらえる期間は、長く見積もっても3年である!!
誘拐された子供たちを救出する協議会 今、立ち上がり家族を守れ!! 日本国自立なくして、子供たちの輝かしい将来はない!! 電話番号042-365-2728