最悪の状況は脱したとはいえ、福島第1原発では今も過酷な作業が続いている。
作業員の士気、高いモラル、責任と使命は、吉田さんの遺志とともに受け継がれているのだろう。
「吉田さんじゃなければだめだった」と、多くの関係者が語っている。
震災前、吉田さんは津波対策に消極的だったことが政府の事故調査委員会の報告書で指摘された。事故から8カ月後に初めて公の場に現れた吉田さんは、福島県民と国民への謝罪の言葉を述べた。
大きな責任を背負い、病魔と闘いながら、彼しかできない仕事を究極の現場でやり抜いたのだ。
大震災の直後、自衛隊や消防、警察など多くの人の献身的、英雄的な行動に感動させられた。
そのことを今、忘れつつある。吉田さんの冥福を祈るとともに、彼らのことも思い起こしたい。
私は、彼等こそが英雄であると考えます。
合掌!